中東和平の虚しさ 2012 11 18
私は、常に中東和平を祈っています。
しかし、この10年、虚しさばかり感じます。
どんなに平和を祈っても、
中東のベクトルは、全員、
「最終的な戦争」、いや「最後の審判」に向いているのです。
残念なことに、それが結論です。
この地域は、子供の頃から、
聖書や聖典で、「最後の審判」を教えられて育ってきたのです。
それが、深層心理まで深く浸透しています。
だから、ひと時の平和は来ても、
結局、紛争へ向かいます。
11月18日の日本経済新聞Web刊では、
「ガザ停戦へ調整続く フランス外相が訪問へ」とあります。
一方で、ネタニヤフ首相は同日、
「イスラエル軍は大規模に作戦を拡大する準備ができている」と、
ガザへの地上部隊派遣を示唆とあります。
(以上、引用)
イスラエルは、核兵器を100発〜200発保有しています。
最終的な局面では、核兵器が使用されるでしょう。
日本人は、中東地域から退避する計画を策定しておくべきでしょう。
アメリカは、中東から引き揚げる方向になると思います。
なぜかというと、アメリカは、石油の中東依存度が、かなり低下しているのです。
このままのペースでいけば、中東依存度がゼロになる日が来るでしょう。
こうなると、巨額の税金を投入して、
アメリカ軍を中東地域に駐留させておく理由はなくなります。
ましてや、中東へ介入する理由もありません。
今回のイスラエル軍の動きは、
それを先取りする動きと言えるかもしれません。
日本政府は、中東のことをどこまで真剣に考えているのか。
まさかとは思いますが、中東についても、アメリカ依存ではないでしょうね。
もう、アメリカを当てにすることはできません。
日本が中東を守るのか、それとも中東から撤退するのか。
これは、対中国問題よりも、切迫した問題です。
もう一度書きますが、
中東は、ひと時の平和は来ても、結局、紛争へ向かいます。
ペルシャ湾 2012 11 4
将来、アメリカから、
「ペルシャ湾は、日本が自力で守れ」と言われる日が来るでしょう。
現在、ペルシャ湾は、バーレーンに司令部を置く、
アメリカ第5艦隊(空母を含む)が守っていますが、
この体制が、いつまで維持できるか。
アメリカは、いつの間にか、原油輸入の多様化を進め、
原油の中東への依存度は、かなり下がっています。
やがて、アメリカは、中東なしでも、
原油も天然ガスも輸入先に困らないということになるでしょう。
さらに、今、アメリカは、シェールガスやシェールオイルで盛り上がっています。
これは、もしかすると、禁断の果実を口にしたかもしれませんが、
いずれにせよ、アメリカの国内資源は有力です。
つまり、アメリカの中東への関心は下がっていくでしょう。
問題は、アメリカの納税者の動向です。
「巨額の税金を使って、アメリカ第5艦隊を駐留させているが、
これは、税金の無駄遣いではないか」という声も出てくるかもしれません。
そうなると、いったい、どこの国が、
ペルシャ湾の原油や天然ガスを最も利用しているのか。
つまり、最も恩恵を受けている国が、ペルシャ湾を守るべきではないかとなるでしょう。
その国とは、日本です。
相変わらず、日本の政治家は、天下泰平の日々を過ごしているでしょうが、
本当に、のんびりしていていいのか。
親米派の政治家は、「日米軍事同盟があるから大丈夫だ」と言うでしょうが、
はたして、それでアメリカの納税者を納得させることができるのか。
世界は、刻々と変わりつつあるのです。
にもかかわらず、日本の政治家の頭は、終戦直後のままです。
空母 aircraft carrier 2005 2 17
日本は、将来的に、空母が必要になるでしょう。
なぜかというと、アメリカの軍事力が弱体化するからです。
アメリカは、巨額の財政赤字を抱えています。
それは、天文学的な数字です。
これでは、いつか「空母セット」が維持できなくなります。
(空母と駆逐艦のセットを維持するには、巨額の経費がかかります)。
日本人が贅沢できるのは、貿易で、金儲けしているからです。
そして、儲けた「お金」で、世界中から、資源や食糧を買い集めているからです。
こうした「日本の贅沢」は、アメリカの軍事力が弱体化すれば、終わりです。
まさか、飛行機に、日本製品を積んで、商売するわけにはいかないでしょう。
「アメリカの財政赤字の状況」と「アメリカ軍の再編成」を見ながら、
日本の空母を検討すべきです。
今のアメリカの財政では、全世界に、
「空母セット」を展開することはできないはずです。